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テクニックの解説

D. 動的ロジック その2

D2-1.連鎖による重複回避
重複回避系のロジックでは「起点」と「終点」は同一ライン上にありました。
これに対し、「連鎖による重複回避」では、連鎖によって「起点」と「終点」を生じさせます。すなわち、重複回避を構成する2つのラインの「起点」同士は、相互に「起点」と「終点」の関係になるので、これを利用します。言いかえれば、重複を生じるラインやブロックを介して「起点」「終点」関係が拡張され(図D2-11)、その拡張された「起点」「終点」関係をラインの代わりに使うのが「連鎖による重複回避」です。

ここでは、「起点」「終点」関係のことを「択一関係」と呼び、重複を生じるラインやブロックを介して拡張された場合を「拡張された択一関係」と呼ぶことにします。

【図D2-11】

択一関係のセルを持つ2つのライン(水色)が、重複の生じるライン(黄色)を介して結合しています。
この結果、AのDのセルが択一関係になります。

Aに5が入らない→Bに5が入る→Cに5が入らない→Dに5が入る(逆も成立する)


重複回避で使ったロジックは、ライン上での択一関係でなくても、拡張された択一関係でも成立します。
これには、以下の2つのタイプがあります。

@.拡張された択一関係がループを構成する場合(図D2-12
  これの最も単純な例が、「重複回避(ライン)の基本形:四角の対角線」です。

A.拡張された択一関係がループを構成しない場合(図D2-13
  これの最も単純な例が、「重複回避(ブロック)の基本形」です。


D2-2.連鎖による空白回避
空白回避は「あるセルを交点に持つ複数のセルが、一方の数字を当該交点のセルの候補数字、他方の数字を共通にする2択のセルであり、交点の候補数字とこれら複数のセルにある候補数字が一致する(過不足がない)とき、これら複数のセルの他の交点には共通の数字が入らない」というものでした。すなわち、キーとなる複数のセルは共通の候補数字を持っていました。

これに対し、連鎖による空白回避は、他方の数字が共通でない(ものを含む)場合に、2択のセルを仲介にして、前記の空白回避と同様の状況を生じさせるものです(複数のセルから削除できない共通の候補数字を導き出します)。これには、以下の2つのタイプがあります。

@.ループを構成する場合(図D2-21
A.ループを構成しない場合(図D2-22
.

D2-3.その他の連鎖
これ以外にも数字の連鎖を利用して、矛盾を導き出したり、必須の構成数字を見つけ出したりするロジックがありますが定型化が難しいので、ここでは、3つの例を示すに留めます。

@.2択連鎖をループの一部に含む場合(図D2-31
A.2択連鎖と交点系ロジックの複合(図D2-32
B.矛盾を導く単純な連鎖の例(図D2-33

【図D2-12】

数字2に着目したとき、水色は、択一関係のセルを持つラインまたはブロック、黄色は重複が生じえるラインまたはブロックです。

この図のように「拡張された択一関係」がループを作るとき、黄色のラインやブロックは互いに重複を生じさせる交点になります。したがって、黄色のセルには2を入れることができません。


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【図D2-13】

左の図では「拡張された択一関係」がループを作っていません。
このとき、黄色部分は重複の生じえるラインまたはブロックですが、重複を生じさせる交点ではありません。

この場合、交点になり得るのは「拡張された択一関係」の端点同士の交点(赤のセル)が重複を生じさせるセルになり、2を入れることができません。


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図D2-21

左の図の赤い線は、4→8→9→2→(4)のループを示しています。
このような場合、逆方向にも2→9→8→4→(2)のループができます。

その結果、ループを構成する共通の候補数字を持つセル同士は、当該候補数字について、一方に入らなければ他方に入るという関係が成立し、両方のセルからこの候補数字を削除することはできません。

したがって、ループを構成する共通の候補数字を持つセル同士の交点には、当該候補数字が入りません。
(例えば、2行目の灰色のセルには4がはいりません)

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図D2-22

左の図の赤い線は、4→8→9→2の連鎖ですが、ループはしていません。
しかし、端点の 24 と 29 は2を共通の候補数字に持っています(間接的にループしています:破線矢印)。

このような場合、端点のセル同士では、この共通の当該候補数字について、一方に入らなければ他方に入るという関係が成立し、両方のセルからこの候補数字を削除することはできません。

したがって、端点同士の交点(灰色のセル)には、2が入りません。

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図D2-31

左の図の赤い線は、2→8→2→8→2→7→2のループです。
このループ中、水色の2択連鎖部分は、2回の連鎖ですから、端点同数です。

したがって、黄色の部分は、いずれにしても7を一方に含む「定員確定」ですから、黄色セルの一方に必ず7が入ります。

よって、灰色のセルには7が入りません。


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図D2-32

交点系のロジックは、キーとなるセルの交点に着目したロジックですが、キーとなる複数のセルから同一の候補数字を削除することができれば、交点でなくても成立します。

左図は、端点同数の2択連鎖と交点系ロジック(重複回避:ライン)を組み合わせたものです。
この例では、水色のセルに2が入らないため、水色のセルが8、灰色のセルが2に確定します。


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図D2-33

左の図の赤い線は、水色のセルに6を入れると矛盾が生じることを示すループです(黄色のセルに順次6が入ることが確定し、最初に入れた6が入らなくなる)。

このように順次決まる数字を追って矛盾を導く連鎖ロジックもあります。

左図は、単純な連鎖の例ですが、あまり長かったり複雑だったりすると、仮定法と変わらなくなってしまい、「ああそうか!」という発見が楽しみにくくなります(と管理人は思います)。


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